2011/04/02

日本の強い文化とシンガポールの薄い文化

シンガポールと日本を比べると、まるでりんごとオレンジを比べるようで、っていうか、比べる余地がない。シンガポール人として自分の国の悪口をできる限りになるべく言わないようにするが、正直に言えば、経済と政治以外の分野に、例えば文化や国民精神など、やはりシンガポールは日本とのギャップが近い未来に埋められるわけではないと思う。

日本文化は昔から影響力が強くて、外国に深くて幅広く影響を及ぼした。日本料理からアニメまで例がたくさんあって、数え切りづらいくらい。シンガポールなら文化があることはしぶしぶではあるけど、どう考えても、世界中によく知られているのはせいぜい三つのではないだろう。リー・クアンユー、そしてチャンギ空港、あとはマーライオン。でも、残念ながら、それ全部をはっきり考えると、文化と言うより、物だ。

シンガポールの文化はいったいなんだろう。一方ではシンガポールの政府が全力的に文化を作って宣伝しているが、他方ではシンガポール人自身は自分の文化に胸を張らなくて、かえって外国の文化に飛びついている。日本のアニメや漫画などは国内にもはやっているし、日本のアイドルも日本人に好まれているし、国民が自慢できる文化に違いない。逆に、シンガポールのドラマをシンガポール人の前に述べると、飛んでくる批判の声は止まらないくらい多いはずだ。

結論として、シンガポールはまだ日本のように強い文化があるようになっていない。そして、これはシンガポールの国民精神の薄さの原因だと思う。特に若者は、自分の国が好きじゃないと言えないけど、日本や韓国などの文化の方がすばらしく見えるから、すぐにはまっちゃって、その国に憧れるようになる。この状態のままで十年後、五十年後、百年後、シンガポールの歴史が長くなっても、特別な文化が作れるかどうか分からないね。

1 comment:

  1. シンガポールにはシンガポールなりの文化があると思いますが、住んでいるとなかなか気がつかなくて、海外志向になってしまうのかもしれませんね。私も海外生活で日本文化を再発見したことがありますから、一度海外に出てみると気がつくことがあるような気がします。

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